4スタンス理論の考察 №2 (改)
2013年 09月 18日
姿勢次第で体の動かしやすさは、色々変化します。
以前アップした内容を、より深く考えてみます。(BタイプはAタイプのスイングが可能か?)
「4スタンス理論のベース」
人間の身体の動かし方にA1 A2 B1 B2という4つのタイプがあり、そのタイプ別にスイングを作り上げていくと上達が早いという説明です。
AタイプとBタイプと1タイプ、2タイプは姿勢で分かれると考えられます。
Aタイプは骨盤の前傾し、胸の張った人(つま先体重)
Bタイプは骨盤の後傾したちょっと猫背気味の人(かかと体重)です。
Aタイプの人は股関節の回旋と肩関節の後ろへの可動域(動きやすさ)が広く、前腕が回外し(手のひらが上を向く、写真では正面)小指、薬指に力が入りやすくなります。
Bタイプは股関節が動きにくい。肩関節の前への可動域(動きやすさ)が広く前腕が回内し(手のひらが下を向く、写真では後ろ)人差し指、親指に力が入りやすく指全体を握りやすいという特徴があります。
その上で、1タイプは足裏の内側で体重を支える人、2タイプは足裏の外側で体重を支える人と分かれます。
1タイプ・・・ 内側で支える人は内股、X脚
2タイプ・・・外側で支える人は外股、O脚と考えられます。
下の写真で 上左2つがA1、上右2つがA2 下左2つがB1、下右2つがB2のモデルです。
特徴を非常に強調していますが・・・
Aタイプのように、骨盤を前傾させると背筋が伸び、胸を張る姿勢になりつま先に体重がかかります(正座もこの姿勢)。いつもお話ししている通り、股関節が動きやすくなり、身体の回旋が股関節を中心に体を入れ替えるように動けます。また、胸を張ることで肩甲骨が動きやすくなります。ゴルフのアドレスでは前傾が深くなります。スキャプラプレーンが身体の回旋と連動しやすい位置に来るので、身体をひねる動作の多いスポーツではぜひ獲得したい姿勢だと思います。肩から腕はやや後ろ、手のひらが上を向き(前腕回外)小指薬指に力がはいりやすくなります。(日本人には少ない姿勢)
対してBタイプのように骨盤が後傾していると、残念ながら猫背になり、かかと側に体重がかかりやすくなります。出っ尻の姿勢で猫背にはしにくいでしょ?骨盤の後傾は股関節の動きを制限するため、身体を回旋させる時には足首から膝、腰、胸まで全体を使ってひねる必要が生じます。運動動作としては片方の足を軸にして体をひねると回旋しやすいと考えられます。猫背だと、腕は前にいき、手のひらが下を向き(前腕回内)親指人差し指に力がはいりやすくなります。ゴルフのアドレスでは前傾が浅くなります。(日本人に多い姿勢)
タイプ 1 と 2 については
外股、O脚は足裏の外側に体重が乗りやすく、内股、X脚は足裏の内側に体重が乗りやすくなります。
これが、4スタンスの基本4パターンだと推測します。
この姿勢パターンの組み合わせを考えて動作を解析していると思います。イチロー選手、石川遼選手がAタイプ、松井秀喜選手、池田勇太選手がBタイプだというのはわかりやすいですね。(ちなみにスクエアアドレスはAタイプです・・・私自身はB2タイプ)
ここまでは前回お話した内容です。
ここから、パラレルタイプとクロスタイプについての新しい考察です。
パラレルタイプはA2,B1
クロスタイプはA1,B2 です。
Aタイプは骨盤の前傾し、胸の張った人
Bタイプは骨盤の後傾し、猫背の人
1タイプは内股、X脚
2タイプは外股、O脚
・・・です。
そこで、それぞれの姿勢をとって片足立ちをしてみると・・・
パラレルタイプのA2,B1は反対の足が片足立ちしている方の足と平行にしたときに安定します。
クロスタイプのA1,B2は反対の足がクロスしている時に安定します。
すなわち片足でバランスを取ったときに、反対の足がどの方向に向いていると安定するかでタイプ分けされるということです。
キック動作や身体のねじりやすさもこれで説明がつきます。
先天的に4タイプの姿勢に分かれるとして、それぞれのタイプの身体構造と姿勢から、それぞれのタイプに適した運動動作を考えておられます。
だから、非常に労力のいる作業をされたと思いますし、尊敬に値する理論だと思っています。
多くのアマチュアゴルファーのみならず、プロゴルファーを巻き込んでの最近のご活躍は、さもありなんといったところでしょうか?
対して、私の考えた「スクエアアドレス」「スクエアスイング」はまだまだ稚拙で考察も道半ばと考えています。
ただ、人間の骨格上、こことここを使えば非常に効率の良いゴルフスイングが出来るのに・・・、また、このアドレスから「伸張反射」や「姿勢反射」等を使えばもっと体が楽に動くのに・・・という思いはあります。
私はB2の特徴をもっていますが、スクエアスイングはA2に近いと思います。
私自身のスイングもプロのように完成されたものではありませんが、ある意味、結果は出ていると思っています。
だから、Bタイプの人でもアドレス時の姿勢、テイクバックからの体幹の動かし方を練習さえすればA2のスクエアスイングを十分にマスター出来ると考えています。
自分の姿勢パターンに合ったスイング(4スタンス)を選択するのか、人間の持つ共通した骨格や姿勢反射を利用したスイング(スクエアスイング)を選択するのかは各個人に委ねられます。
まあ、現状、知名度でも理論の緻密さでも、スクエアスイングは勝てませんが・・・。
少しずつ追いついていければなあ~
長くなりますが、以前にアップした「モリを突く動作とゴルフスイング(4スタンス理論の考察も)」も載せておきます。
これは、大まかに言うと「Bタイプの人が取りやすい姿勢、アドレス→①」と「Aタイプの人が取りやすい姿勢、アドレス→②」の比較によるスイング解析です。(1と2はさておいて)
Aタイプの人がBタイプのスイングをしようとすれば、基本的にアドレスで股関節から前傾する必要があります。この姿勢をBタイプの人は取りにくいというのが4スタンスの前提です。
それで、BタイプはBタイプの腰から骨盤の丸まったアドレスから、どうスイングすればいいか?を考えたのが4スタンスの考え方だと考えます。
それを頭に置いてよんでいただくと理解しやすいと思います。
では・・・
モリを突く動作を考えるとゴルフスイングの動作解析がよくわかります。
(色々なゴルフ理論やアドバイスの意味が見えてくるかも?)
①前傾姿勢が浅い、もしくは前傾はしているが、股関節が前傾していない場合(写真上2つ)
②股関節からの前傾姿勢ができている場合(写真下)
の二つの考察をしてみます。
①の場合、その姿勢から肩を十分に回旋(ひねる)しようとすると、股関節が機能しにくいため、体重移動と足首や膝からの大きな右への回旋動作が必要になります。
体重も頭も右へ移動し、右足体重になります。
股関節が動きにくいため、左足はヒールアップしやすく、肩は地面に対して水平に回旋しがちです。
右手はインサイドに上げると、ターゲット(魚?ボール?)からずれやすくなる(当てにくい)ので、アウトサイドに上げやすくなります。(写真上から3段目左右)
このまま、身体を回旋させてモリを突いていくと、アウトに上がった右手はインサイドに振りぬいていくように動作されます。左の膝は流れ、右足のかかとが浮きます。(写真上から4段目左右)
これが、ゴルフでスイングした時にスライス回転のボールを打たれる大きな原因です。
多くの人は、股関節から前傾してアドレスしないですから・・・。
スライス防止策として(アウトサイドインスイングの修正法)
1)右から左への大きな平行移動(体重移動)動作(左の壁)
2)「両手を右足方向に振り下ろせ」「体を止めて手を振れ」というアドバイス
3)右足に運動軸を残したまま打つ(4スタンス理論のBタイプスイング)等が考えられます。
いずれもインパクトでの左肩の開きを防止するアドバイスです。
②の場合、股関節が機能すると、腸腰筋と内転筋が働きやすくなり、意識して右に体重移動しないでも肩を含む身体が簡単に右に回旋できるように動けます。野球の守備でボールを取った後、スローイングに入る姿勢もこれです。
(たけしのコマネチ風に股関節に沿って、右に回旋するときに、右手を右上に、左手を右下に動かすとわかりやすいかも?)
左足はヒールアップしにくく、右膝は右へ流れにくく動作ができます。肩は背中(体幹)に対して水平に回旋するため、左肩が下がり右肩が上がるように動きます。体重移動は少なく、頭が動きにくいためターゲットをねらう右手は体の近く(インサイド)にあるはずです。
この後、モリを突いていく動作をすると、左足に重心が移動した後、右手はインサイドからアウトサイドに動かすことができるはずです。(右足に体重を残しては回旋しにくい)
シンプルな動作ですが、充分に肩を含む体幹が回旋したトップから、左の軸への重心移動が行われ、修正動作をしなくてもインサイドアウトに右手が動きます。(4スタンス理論のAタイプスイング)
つまり、ゴルフで簡単にドローボールを打ちたければ、②の動きを練習するといいと思います。
①はアドレスが自然に構えやすい姿勢
②はアドレスの練習をしないと構えにくい姿勢 だと言えるでしょうね。
しかし、一度覚えてしまうと、②の方がスイング動作がシンプルで、リピータブルになり、アマチュアには向いているかな?・・・でも、それは自分自身で決めることですよね。
プロ選手でも①のタイプの方はたくさんいらっしゃいますから、「絶対にダメ」というものではありませんし、4スタンス理論のBタイプ用のスイングもありますから、正解はないんです。
ただ、身体の構造上(機能解剖学的に)②のほうがシンプルでリピータブルな動作が可能ということです。
池田勇太選手(写真上)、丸山茂樹選手(写真中)は①パターン(4スタンスのB型)
トップでの左足のヒールアップ(頭を動かさずにテイクバックするので、さらに出やすい)が特徴。また、インパクトのずいぶん前から、右足のかかとが浮き始めています。
対してマキロイ選手(写真下)はインパクト後でも右足の浮きはほとんどありません。
頚反射と腰反射も非常に関係しています。
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以下関連ページ
スタック&チルトゴルフスイングとモリを突く動作 へ
ゴルフ スクエアスイング№4(モリを突く動作) へ
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コメント頂いた かずくんさんのブログ
by s-onisi-seikotuin | 2013-09-18 13:40 | スクエアスイング | Comments(9)
今回は力が入っていますね!!
自分は、B1になると思います。テイクバックでは何とか体幹に対して肩が水平に動かすことができますが、トップに入る寸前に地球に対して肩が水へに動ことします(涙)。
このあたりからBタイプの動きが顔を出すのかな~と思っています。
今後、このあたりの改善策を構築できたらイイな~と考えています!!
ところで「左一軸スクエアアドレス基礎編」、YouTubeでは4000アクセス間近です。
多い時は200アクセス、少ない日でも100アクセスを下がることはありません。
もうすぐメジャーな理論になりますよ!!
パットですが、あれは右一軸ですよね。
それでも、左膝からテイクバックはスタートさせますが。
極めてきましたよ!!
今回は、4スタンス理論でいうBタイプの人が、Aタイプ理論であるスクエアスイングをマスターできるのか?という御質問に対してのブログアップでした。
当然、スクエアアドレスで構えて「モリを突く動作」で体幹を股関節から動かせば習得できるというお話をアップしたつもりです。
ただ、スイングの基本がある程度出来ていないと難しいのかなあ・・・とは思います。
かずくんさんは徐々に習得されていると思いますよ。
パットとショートアプローチはオープンスタンスの右一軸が簡単かと思います。
パターはスイングに慣れれば、スクエアも可ですし、オープンで素振りをした後、スクエアに構えるのもありだと思います。
「左一軸スクエアアドレス基礎編」YouTubeで4000アクセス達成ですね。
かずくんさんのおかげと感謝しています!
Bタイプの片鱗日常生活で顔を出しますが、アドレス時には修正します。
私は大きなフィニッシュはあまり必要ではないと思っていますのでご安心下さい。
股関節からのちょっと深めの前傾姿勢と「モリを突く動作」を研究してみて下さい。
きっとわかる時が来ると思います。
私にご返答できることであれば。お答えしますので、いつでもお知らせください。
いや~、つくずく自分で笑いました(^_^;)。
レッドベター育ちの私の癖が、こんなに邪魔するものかと。
昔、青木功プロのヘッドを削っていたおっさんに言われ続けていましたが、やはりベンホーガンは素晴らしい、っと今更ながらに納得します。
グリップや体の動かし方、基本に戻れば何でも出来る気がしました。
でも、邪魔をするのはレッドベターです(笑)。
そんな事で、まだまだです。
でも、やり方は分かっているつもりですので、ご安心下さい!!
>当然、スクエアアドレスで構えて「モリを突く動作」で体幹を股関節から動かせば習得できるというお話をアップしたつもりです。
十分に理解していますが、出来ないでけです(^_^;)。
やはり、「腰痛持ち」というハンディが邪魔をするみたいですね。
最近、特に出張が多く、体のコンディションを維持するのが難しく、これまたハンディです(涙)。
でも、やるべき事が見えていますので、楽しいですよ!!
ベンホーガンも左一軸に近いですよね。
レッドベターも最近は軸を動かさない理論にマイナーチェンジしているらしいですね。
軸を動かさないでスイングするのは非常に難しい動作であることを再確認する事も必要です。
誰もが武術の達人の域に達するわけでは無いように、習得の難しい動作ですから。
だから、4スタンス理論でスイングの近道もありってとこなんでしょうね。
私もまだまだだと思っています。
一緒に頑張りましょう!
4スタンスに関しては私は明らかにB2ですが、おっしゃる通りA2のイメージでのスイングになっています。またおじゃまします。
コメントをありがとうございます。
スクエアスイングも実践され、調子も上がったとお聞きして嬉しく思います。
世界基準のスイングを追求しないと、ますます日本人のプロゴルファーは世界で勝てないと思うのですがね~!