MPS(筋膜性疼痛症候群)への施術
2016年 10月 10日
レントゲンや、CT、MRIなどでは鑑別することができないのでやっかいです。
「異常」を発見できないことが、MPS症状を発生させる要因となり、治療が手遅れとなった場合は長期かつ深刻な症状になるリスクを持っています。
MPS(筋膜性疼痛症候群)は、まだ世間ではあまり知られてはいません。
それが、患者さんの不利益となり、問題を非常に大きくしています。
しかし、筋、骨格系の症状、特に痛みやしびれを伴う症状のほとんどはこれだと考えても間違いではないほど一般的なものだと考えられます。
座骨神経痛、脊柱管狭さく症、ヘルニアが原因と言われる腰や首の痛みと関連痛,
ほとんどの変形性膝関節症の痛み、
ぎっくり腰、寝違い、
股関節の痛み、首の痛み、肩の痛み、足の痛み、臀部痛,
頸肩腕症候群、胸郭出口症候群,
テニス肘、ゴルフ肘、ムチウチ症状、ギブス除去後の患部の痛み,
頭痛、手や足のしびれ(多くの手根管症候群、足根管症候群)、歩行時痛、
・・・・あるいは、耳鳴り、突発性難聴、めまい、目の痛み
はたまた、胃や内臓だと思っている痛みなどもその可能性がある症状の一つです。
原因は、骨折、捻挫、脱臼、打撲、肉離れなどの直接的なもの
それらの後遺症としてだけでなく
長時間の固定、手術後の傷、持続的な不良姿勢や自律神経失調
繰り返される外力による体のストレス、筋肉の持続的緊張(むくみ?)
などが考えられます。
また、トリガーポイントと呼ばれる真犯人の部位から、ファシアや筋膜、神経周膜などを伝って広範囲の部位にしびれや痛みを飛ばすことも非常に多くみられます。
この場合は痛みの出ている部位だけではなく、真犯人を施術しないと完全治癒には至りません。
では、MPS(筋膜性疼痛症候群)への施術はどのように行えばいいのでしょうか?
現在では、いろいろな施術が行われるようになりました。
MPS研究会では
医師はエコーを使って、原因部位に生理食塩水を注射する施術
鍼灸師は鍼などによる施術
柔整師は手技や電気治療器による施術
が一般的です。
そして
おおにし整骨院でのMPS(筋膜性疼痛症候群)に対する施術は
大まかに6つのアプローチを考えています。
①ファシアの癒着部位(水分の少ないゾル状部位)に水分を満たせるように施術し、発痛物質を洗い流し、滑走を改善、自己治癒力を活性化することで組織を正常に戻すきっかけを作る
*ミオラブやある種の手技による刺激
*ハイチャージ(EMS)による筋肉刺激で周辺組織を機械的に動かす
②筋肉、腱の持続的な緊張状態を解放し、正常化させることで鎮痛、神経筋促通を図る
*筋の短縮位がキーポイント?(カウンターストレイン)
*肩の手技の時などに感じる、ある角度での筋ケイレンに対して、筋緊張を押さえる刺激を与えることで改善
*遠隔から、ある手技での刺激
*アキュスコープ、マイオパルスなどの微弱電流治療
③ポリモーダル受容器他、固有受容器そのものにアプローチし、その興奮を正常化させることで鎮痛を図る
*固有受容器に対する刺激手技
*アキュスコープ、マイオパルスなどの微弱電流治療
④関節周囲のファシア異常(ズレ)をもとにもどし、①②③の正常化に効果的な環境を作る
*捻挫時の関節に対する整復動作
*関節付近のファシア、固有受容器を正常に戻すことによるテンセグリティの回復
⑤慢性化した疼痛に対しては患者の呪縛を取る、大脳の記憶を消す等のアドバイス
*患者さんにとっては「怖い病名」からくる、必要以上の「安静状況」を改善し、積極的に自己治癒力を増強できる環境を作る
*「痛み」を消していく治療を継続し、「大脳」から少しずつ消去していく努力をいろいろなアプローチで行う
⑥疼痛緩和姿勢、継続した不良姿勢からくる、筋緊張や血流不足、ファシアのゆがみによるアンバランスを整え、関連痛等を取っていく
*痛みの波及部位への施術、逆に波及部位から原因部位への刺激施術
*不良姿勢へのアプローチ手技
*ファシアの変化には持続的な力(物理的、時間)が必要
*生活指導、スポーツ時の姿勢指導
いずれにしても、症状が早期のうちに、軽症のうちに「痛み」や「原因」を取ってしまうことです。
心当たりのある方は、実際に「施術」をうけていただくのが一番だと思います。
施術料は、捻挫、骨折、脱臼、打撲、肉離れなどの症状については健康保険適応ですが、
そのほかの症状につきましては「自費施術料金」になります。
東大阪 長田 おおにし整骨院
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by s-onisi-seikotuin | 2016-10-10 17:31 | 治療 | Comments(2)
5は、簡単に改善する方法ありませんか。
最近、痛みこそありませんが、再発するのではと思ってしまいます。
かずくんさんは、時に腰痛がでるようですが、ゴルフもできるし、ちゃんと自分なりのケアをされているので大丈夫ですよ。
ケガや急性腰痛は、明日、誰にでも起こりうることです。
それを気に病んでも仕方ないです。
起こりそうな時にどうするのか?
なってしまったらどうするのか?
それが大事です。