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MPS(筋膜性疼痛症候群)への施術

MPS(筋膜性疼痛症候群)とは筋肉や筋膜、ファシアなどの異常や炎症で筋、骨格系を中心に痛みが生じる症状です


レントゲンや、CT、MRIなどでは鑑別することができないのでやっかいです。

「異常」を発見できないことが、MPS症状を発生させる要因となり、治療が手遅れとなった場合は長期かつ深刻な症状になるリスクを持っています。

MPS(筋膜性疼痛症候群)は、まだ世間ではあまり知られてはいません。
それが、患者さんの不利益となり、問題を非常に大きくしています。

しかし、筋、骨格系の症状、特に痛みやしびれを伴う症状のほとんどはこれだと考えても間違いではないほど一般的なものだと考えられます。

座骨神経痛脊柱管狭さく症ヘルニアが原因と言われる腰や首の痛みと関連痛,

ほとんどの変形性膝関節症の痛み、
ぎっくり腰寝違い、
股関節の痛み、首の痛み、肩の痛み、足の痛み、臀部痛,

頸肩腕症候群胸郭出口症候群,

テニス肘、ゴルフ肘、ムチウチ症状、ギブス除去後の患部の痛み,

頭痛手や足のしびれ(多くの手根管症候群、足根管症候群)歩行時痛、

・・・・あるいは、耳鳴り突発性難聴めまい目の痛み
はたまた、胃や内臓だと思っている痛みなどもその可能性がある症状の一つです。

原因は、骨折、捻挫、脱臼、打撲、肉離れなどの直接的なもの
それらの後遺症としてだけでなく
長時間の固定、手術後の傷、持続的な不良姿勢や自律神経失調
繰り返される外力による体のストレス、筋肉の持続的緊張(むくみ?)
などが考えられます。


また、トリガーポイントと呼ばれる真犯人の部位から、ファシアや筋膜、神経周膜などを伝って広範囲の部位にしびれや痛みを飛ばすことも非常に多くみられます
この場合は痛みの出ている部位だけではなく、真犯人を施術しないと完全治癒には至りません

では、MPS(筋膜性疼痛症候群)への施術はどのように行えばいいのでしょうか?

現在では、いろいろな施術が行われるようになりました。


MPS研究会では

医師はエコーを使って、原因部位に生理食塩水を注射する施術
鍼灸師は鍼などによる施術
柔整師は手技や電気治療器による施術

が一般的です。


そして

おおにし整骨院でのMPS(筋膜性疼痛症候群)に対する施術

大まかに6つのアプローチを考えています。

①ファシアの癒着部位(水分の少ないゾル状部位)に水分を満たせるように施術し、発痛物質を洗い流し、滑走を改善、自己治癒力を活性化することで組織を正常に戻すきっかけを作る
*ミオラブやある種の手技による刺激
*ハイチャージ(EMS)による筋肉刺激で周辺組織を機械的に動かす

②筋肉、腱の持続的な緊張状態を解放し、正常化させることで鎮痛、神経筋促通を図る
*筋の短縮位がキーポイント?(カウンターストレイン)
*肩の手技の時などに感じる、ある角度での筋ケイレンに対して、筋緊張を押さえる刺激を与えることで改善
*遠隔から、ある手技での刺激
*アキュスコープ、マイオパルスなどの微弱電流治療

③ポリモーダル受容器他、固有受容器そのものにアプローチし、その興奮を正常化させることで鎮痛を図る
*固有受容器に対する刺激手技
*アキュスコープ、マイオパルスなどの微弱電流治療

④関節周囲のファシア異常(ズレ)をもとにもどし、①②③の正常化に効果的な環境を作る
*捻挫時の関節に対する整復動作
*関節付近のファシア、固有受容器を正常に戻すことによるテンセグリティの回復

⑤慢性化した疼痛に対しては患者の呪縛を取る、大脳の記憶を消す等のアドバイス
*患者さんにとっては「怖い病名」からくる、必要以上の「安静状況」を改善し、積極的に自己治癒力を増強できる環境を作る
*「痛み」を消していく治療を継続し、「大脳」から少しずつ消去していく努力をいろいろなアプローチで行う

⑥疼痛緩和姿勢、継続した不良姿勢からくる、筋緊張や血流不足、ファシアのゆがみによるアンバランスを整え、関連痛等を取っていく
*痛みの波及部位への施術、逆に波及部位から原因部位への刺激施術
*不良姿勢へのアプローチ手技
*ファシアの変化には持続的な力(物理的、時間)が必要
*生活指導、スポーツ時の姿勢指導

いずれにしても、症状が早期のうちに、軽症のうちに「痛み」や「原因」を取ってしまうことです。

心当たりのある方は、実際に「施術」をうけていただくのが一番だと思います。




施術料は、捻挫、骨折、脱臼、打撲、肉離れなどの症状については健康保険適応ですが、

そのほかの症状につきましては「自費施術料金」になります。

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鍼灸マッサージ師のためのファシア考察
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by s-onisi-seikotuin | 2016-10-10 17:31 | 治療 | Comments(2)  

ゴッドハンド

世の中には「ゴッドハンド」と呼ばれるほどのスゴイ手技を持った施術家が存在します。

私は・・・うちに来られる患者さんには申し訳ないですが・・・そこまでの手技は持ち合わせていません。

しかし、施術家を志したものは誰でも「ゴッドハンド」をめざし、また、そう呼ばれることを目標に置いてがんばっているはずです。
この年になった私でさえも、未だにそこを目指して「知識」「技術」の向上を心がけています。

ただ、私は手技だけで戦う能力はないので

「アキュスコープ」や「ハイチャージ」という優れた飛び道具を使い

「ファシア」や「MPS」などの「知識」を勉強し

患者さんの求める「症状の改善」(・・・決して「骨盤のゆがみの改善」ではなく)を

「1日でも早く」
しかも、それに見合った「適正な価格」

で対応していきたいと思っています。
(もちろんふつうの生活ができ、スタッフの適正な給料を支払うだけの報酬は必要ですが・・・)


保険適応の症状はもちろん

「変形性膝関節症」、「痛み」が主訴の「ヘルニア」「脊柱管狭さく症」・・・等々

ある意味、治療を見放された症状に対しても(・・・深~い 意味があります)

どこまで真剣に施術するのかが求められると思います。

1回の施術ですべての症状を改善する事はできませんが

1回目で最低でも「症状の変化を感じてもらう」

3回目までに「症状の変化を実感してもらう」

遅くても、1ヶ月以内にペインスケールを10→3以下にする

このくらいのことが当たり前にできるようにと常にがんばっていますし、今は、できていると感じています。

私が「施術家になった患者」であり続ける意義がそこにあると思っています。

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by s-onisi-seikotuin | 2016-06-19 21:57 | 治療 | Comments(0)  

ガチンコ勉強会の意味

ガチンコ勉強会の意味についてお話します。

以下は以前のブログ投稿で・・治療手技とFascia(ファシア)と 治療手技とFascia(ファシア)続編に載せた内容の抜粋です。

①自分の施術の手から漏れる患者さんや難治性症状についての悩みを話し合う場になりました。
「これさえやれば全ての症状が良くなる」なんて治療メニューは存在しませんし、それを謳っている「手技療法」等は信頼できません。
治療家は常に自分の施術に悩んでいて当然で、悩まなくなったらおしまいだと思います。
それを当然と思っている4人が「こんな症状もあんな症状も治せます」という自慢話ではなく、毎日患者さんの症状と格闘していく中での「真の悩み」を討論し、意見を述べ合うとても濃い内容のものでした。

②A先生は「こういう意図でこの部分にアプローチする」という説明をし、私は「本音で鍼の施術感想を述べる」というスタンスでお互いのイメージと感想を述べ合う「ガチンコ」施術です。

これが「ガチンコ勉強会」の真骨頂だと思っています。

飛び抜けた才能のある一部の先生方を除いて、多くの先生方は、毎日の施術に悩んでいて当然だと思います。
また、自分の施術はどこまで「患者さんに効いているのか?」という悩みも。

患者さんに施術後、「どうですか?」と問いかけても、先生の前で「もう一つです」とは言われないでしょう?(多くの人が集まるセミナーでも同じことです)

自分の施術に対する本音の答えが聞きたいし、他のアプローチならどうなるのかを知りたいと思うのは私一人ではなかったということです。

そういう主旨の勉強会に賛同する先生方が少しずつ増えてきて「核」となり現在に至っています。

プロの施術家に施術して、プロの意見、感想を聞く。
その施術の意味を説明した上で、施術の効果や感想を聞く。
それで効かなかったら、他の先生が別のアプローチをしてみる。

だから、熱のこもった勉強会になるんです。

一つの症状を改善するのに色々なアプローチがあります。
手技一つをとってみても、たくさんの手技があり、それぞれに効果があるのも事実です。
手技でなくても、鍼灸、物療器などの別のアプローチでも効果が出ます。

その効果はいったい何に作用して起こっているのか・・・はいまだ推測の域を出ていないのが現状です。
いわゆる「エビデンス」が無い、「エビデンス」を取る方法が見つからない・・・ということが非常に多いです。

筋、骨格系の治療に関しては、まだまだ未知の領域であり「謎だらけ」が現状でしょう。

また、「局所」を診るのか「遠隔」「体全体」から診るのかという議論もありますが、私はどちらも必要だと思っています。

例えば、よじれた紐があったとして、よじれた部分が痛みの原因部位だとして考えます。

よじれに直接アプローチしてよじれを開放し、発痛物質を除去する鎮痛方法がひとつ。
開放によって組織の治癒機序も働き、正常に戻っていくという「局所」療法。

また、よじれた紐を「遠隔」から刺激を与えることによってよじれをほどく方法もあります。

手技、物療器、鍼灸での遠隔からのアプローチでも鎮痛効果がみられるからです。
この場合は、よじれ部分のポリモーダル受容器への作用が、より強く働いている可能性が高いように思います。

私が使う、アキュスコープを使った施術での鎮痛効果は、組織そのものの変化よりも、ポリモーダル受容器への作用が強く感じられます。
アキュスコープだけで鎮痛効果があることを日常的に目にすることで、そういう考えが発想できるからです。

ただ、これは私の推論でしかなく、施術者によって、色んな意見があると思います。

いつも感じるのは、いろいろなアプローチによって、症状の改善がみられるという「事実」に対する驚きです。
「エビデンス」の取りようのない、たくさんの施術で症状の改善がみられることに、筋骨格系症状の奥深さを感じます。
それでも、難渋する症状はあり、事実、困っている患者さんはおられます。

だからこそ、「ガチンコ勉強会」での議論は必要だし、他の勉強会等での知識の習得は大切だと思います。

以前の記事に・・・
・・・もう少しやり方を煮詰めて、「施術に悩んでいる先生方なら誰でも大歓迎」という形の「勉強会」になれば良いかな・・・と思っています。・・・
・・・と語っていました。

それも少し実現できたかもしれません。

最近は、有名な先生方の参加や、遠くから来られる先生方も増えましたが、初期の「勉強会の意味」を忘れないように、今後も開催していきたいと考えています。




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千の「手技」「アプローチ法」を使って、患者さんの症状を改善したいと考えている私にとって、「千手観音」様は究極の理想です。











現在、Fascia「ファシア」についての理解は治療家の間でもごく限られた人にしか知られていません
しかし、これを知ると多くの「治療の謎」「症状の謎」が理解できるようになります。
今後、MPS治療と合わせて、多くの治療家のスタンダードになることを期待します。
以下、それに関する二つの情報を挙げておきます。
多くの治療家に見て頂きたい内容です。

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by s-onisi-seikotuin | 2016-03-21 21:36 | 治療 | Comments(0)  

ガチンコ勉強会(エコーとファシア)

昨年末にガチンコ勉強会を開催しました。

イギリスからK先生をお迎えし、新しく神戸からO先生、九州、名古屋、大阪からも多くの先生方が参加され、熱のこもった勉強会になりました。

2台のエコーをレンタルし、ファシアの変化を見るのがメインテーマでした。

手技、鍼、物療器でファシアがどう変化するのか?
エコーで見える白い部分はどのように変化するのか?
強い手技と優しくずらす手技でのファシアの変化は?
遠隔からの治療でファシアはどうなるのか?

等々

熱のこもった実験と議論で時間の経つのを忘れるほどでした。


エコーは骨折、捻挫による靱帯損傷、石灰沈着等の鑑別、等々に使用するには有益だと思います。

しかし、痛みの診断には難しいこともわかりました。

エコーだけでMPS(筋膜性疼痛症候群)の異常箇所を探すのは無理だと思います。

①痛みやその他の症状が出る動き、日常動作などを推測する知識と技術
②患者さんから、痛みの反応を聞きながら、患部を探る知識と技術
③どの部分のファシアが原因で症状が出ているのかを探る知識と技術
④従来の整形外科的診断にとらわれない柔軟性
⑤ファシアの異常箇所に関わる体のつながり、姿勢に対する知識

その上で、適切な問診があってこそエコーによる「見える化」は診断や治療に有効に使えるのでしょう。


「痛み」は痛覚神経のセンサーによる電気信号が脳に行くことで感じるものであり、目に見えるものではないからです。
レントゲンやMRIに写る「構造異常」から「痛み」を判断するという、現状の診断方法の二の舞にならないことが大切だと思います。


また、MPS研究会でやっている白く映るファシアを鍼や生食で変化させ、痛みを取る治療には、何らかの鎮痛機序が働いているのでしょう。


エビデンスはこれからの話ですが、症例と理論を煮詰めて増やして行くことはやっていくべきでしょう。
また、症状によって、注射、鍼、手技などで得意分野が分かれます。

各分野での連携も将来は必要になると思います。




これはハイチャージというEMS治療器で前腕伸筋(腕撓骨筋)を動かした時のファシアの様子です。
短時間ですが、白い部分のファシアが薄くなるのが見えます。

軽くずらすような手技を皮膚上にした時にも同じ事は起こりますが、もっと複雑な動きになり、手技の方法によって多様に動くように見えました。

これは手技や物療器による鎮痛効果の「目に見える化」の一つなのかもしれません。

また、強い圧迫手技では、イメージとは逆に、深い部分のファシアはあまり動かないという衝撃的な事実も確認できました。
「軽くずらす様に」がヒントです。
これには、「目からウロコ」の施術家も多いのではないでしょうか?



局所治療と遠隔治療についてですが

生食注射でのピンポイント治療でも広範囲の症状が改善する事実がMPS研究会で確認されています。

手技での遠隔治療もエコーで確認しましたが、ファシアを通して遠隔から患部を物理的に動かす事はある程度可能です。

ただ、ファシアを通しての刺激は遠隔からでは弱く、場所によっては患部まで揺らす程度の強さが必要ですし、たとえアナトミートレインに沿っていても、遠隔過ぎると反応は起こりません




遠隔から患部ファシアに反応する場合もあれば、そうでない場合もあります。
どこからの刺激がどう伝わっていくのかは、これからの課題の一つでしょう。


また、置鍼アキュスコープ(微弱電流),ある種の手技による遠隔治療の鎮痛機序は別の生理学的要因でおこっていると思われます。
鎮痛効果(ポリモーダル受容器に対して)は間違いなくあるのでしょうが、これはエコーでは見ることができません。


私自身は、局所治療と遠隔治療のどちらも必要だと思います。

どちらか一つで改善する症状もあると思いますが、全ての症状には適応しないでしょう。

局所で反応しなければ遠隔からやってみる。
もしくは逆のパターン、両方の選択もしなければいけない場合もあるでしょう。

「局所治療の知識と技術」、「遠隔治療の知識と技術」 のどちらも知っておかないと、多様化したMPS症状を改善させ、根治まで持っていくことは難しいように思います



「脳」の事を忘れている?・・・それも大切な事だと思います。

参加してくださった先生方、お疲れ様でした。
そして、色々なご意見を有り難うございました。

エコーをお貸し頂いたR先生、有り難うございました。

これからも、こういう勉強会を続けていき、治療家として、さらなる向上を目指していきましょう!

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by s-onisi-seikotuin | 2016-01-11 22:31 | 治療 | Comments(0)  

魂の叫び!

いつかは、書かなければと思っていた内容です。

今は、柔道整復師の学校が乱立し、「柔道整復師」の資格も簡単に取れるようになってしまいました。

以前は・・・(15年以上前)
柔道整復師の学校も少なく、柔道整復師になりたくてもなれない時代がありました。

柔道整復師の学校に入るのに、治療未経験の時から整骨院の先生の助手として働き、その先生に学校を紹介してもらわないと専門学校の入学を門前払いされていました。(いわゆるコネがないと・・ですね)
給料はお小遣い程度だった学校の同級生もいました。
たとえ、先生に紹介してもらっても入学の際に多額の寄付金が必要で、まずは鍼灸師の資格を3年で取り、その後、柔整師の資格を取得するという事が普通でした。


寄付金を払わないで、柔道整復師の専門学校に入学するためには、非常に難易度の高い試験(落とすための試験?)に合格し、学力で認められる方法が一つ。
もう一つは、併設の鍼灸学校で首席卒業、それに準ずる成績上位の者が寄付金除外の対象でした。

柔道整復師の資格が「特権階級」であった時代です。
「専門学校に入るための予備校」なんてものが存在し、私も働きながら、半年間受講しました。

私は一校で不合格でしたが、その後、もう一つ受験した学校でかろうじて合格し、幸いにも浪人せずに入学できました。

今では柔道整復師の専門学校は、高校卒業後の進路の一つとしての「専門学校」へと変化しています。
人の健康、時には人の命に関わるような業務であるにもかかわらず、「資格」がとれるから・・・という理由で簡単に選ばれる「進路」「一つの専門学校」になっているのに疑問も感じます。

それでは、昔のような制度がよかったか?
と言われれば「それも違う」と思います。

医療分野で、医師とは違った方法で、患者さんの健康のために尽くしたいと思っている人達に門戸を開いておく事も必要ですし

医療に携わる人間が、最低限知っておかねばならない勉強を3年間で学ぶ必要も当然あると思うからです。


私が入学した専門学校でも「こんな子が人の健康を預かるの?」といった人間もいましたが、卒業し、実務をし、その重さを知った者でないと続けていけないと思います。


私も、3年間は専門学校の勉強と仕事の両立、、卒業後、仕事と整骨院修行を1年くらいやってから開業する・・・というような、今考えれば無茶な計画を立てました。

学生時代は、治療所で患者さんを相手にする経験もなく「今できること・・座学・学校の実技・・しかできない」訳ですから、非常にあせりもありました。
実際、実技ではよく先生に怒られました。

そのころ、営業や配達の仕事中に、街の整骨院の前を通るたびに「いつかこんな治療所」で頑張れるからと焦る気持ちを抑えていたことを覚えています。
治療所で働きながら学校に来ている同級生を羨ましく思ったこともたびたびありました。

ただ、その抑えられた気持ちがあったからこそ、週末に「見学」させて貰える整骨院では必死で勉強しましたし、卒業後に研修させてもらった治療所でも担当できた患者さんに対して夢中で施術しました。

自分の治療所を開院したときも、最初は本当に未熟でしたが、患者さんに対しては誠心誠意の施術をやったつもりです。

誠心誠意やったからそれで良いのではないのですが、当時から、技術、知識の研鑽は怠ることはなかったと思っています。
それが当然だと思うからです。

今も、完成された施術、知識量だとは思っていませんが、研鑽は怠っていないと断言できます。


現在、日本では学力、偏差値がトップクラスの人でないと医師になれません。

看護士を目指す看護学校での勉強も本当に厳しく、途中で諦める人も少なくありません。

人の命を預かる「医療業務」はそれだけ責任があり、能力も必要だということです。

我々、一般の人間が「医療」という仕事に携わるのであれば、その事に気づくべきです。

医師に追いつき追い越すくらいの努力をするのは当たり前だと思わないと、患者さんに対して失礼です。


少数の人間が利権を思うように使えた時代はとっくに終わっています。

柔道整復師が健康保険を使えない時代も来るかもしれません。

ある意味自分たちの責任でもあるわけです。

しかし、そんな時代だからこそ、柔道整復術の優秀さを、患者さん、その他の治療家、医師、そして保険者にも知ってもらう必要があると思います。

たかが、柔道整復師ですが、腕のある施術家がやっている事は患者さんにとって非常に有益な施術であることも間違いない事です。

患者さんや世間に対して、施術結果を残す事で認めてもらうことが最優先でしょう。

そのための努力をするのに迷うことはないと思います。

毎日のように

技術を磨くことです。
知識を得る努力を継続することです。
まだまだ、その先の施術があるからです。

うちの治療所のスタッフも、暇な時間帯には解剖学の本を読んでいますし、治療に関わる議論もします。

スタッフが考えた手技方法を、私が使うこともあります。

今では、10年前の開業当時のやり方は少なくなっています。

良いと思うものは取り入れ、進化していく事が大切だと思うからです。

基本的な治療に関する考え方は押さえておく必要はありますが、今後も、よりよい施術方法に変わっていくことでしょう。

そうすることで、これから柔道整復師の業務をしようと頑張っている後進にも道を残していく事ができると思います。


また、柔道整復師の過酷な業務に対して、あまりにも診療報酬が低い現状も改善していく必要もあると思います。
これは、一人の柔道整復師の力では難しいことですが。

私の歳になると、一日の施術が終わると自分の体がつらいです。

いつまでやっていけるのかちょっと不安な毎日です。

いよいよ今週末には、ファシアのK先生、ガチンコ勉強会の先生方、遠方からの先生方を交えて「エコー」を使った勉強会を開催します。

どんな勉強会になるのかが楽しみです。
また、それを患者さんに還元できるようにしないといけませんね!


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by s-onisi-seikotuin | 2015-12-24 00:03 | 治療 | Comments(2)  

MPSを知らないと №2

土曜日からちょっと風邪気味で、はやく寝たいのですが、書かずにおられない事がありました。

週末はゴルフ練習やラウンドで、ブログもゴルフネタが多いと揶揄されています。

それでも、時々(?)治療ネタもあるんですが。

練習場でも知り合いが増え、私の事を柔道整復師と知っている方も増えてきました。

今日、ある知り合いの方が

「最近首が痛くて、左を向くと痛い。腕もしびれが出てきたから、整形に行ったよ」

「なんて言われました?」

「レントゲンで首の骨の間が狭くなっていて、首の神経を圧迫しているからと言われた」

「どんな治療を受けました?」

「湿布と痛み止め。治らないから、自分で首の筋肉を鍛えようと思ってる」

「???」です。

ある程度の年齢になると誰でも背中が曲がってきたり、身長が低くなるので「首の骨の間」が狭くなるのは当たり前です。

なぜ、この1ヶ月の間に首の痛みやしびれが出てきたのかの説明にもなっていません。

「しびれ」=「神経の圧迫」???
最近のMPS研究会でも神経周囲のファシアが痛みやしびれに関係あるのでは?
と議論が盛んです。

私も「坐骨神経様症状」の一つに坐骨神経周囲のファシアが絡んでいると思っていますし、そこをターゲットにする手技で成果を上げています。

しかし

何でもかんでも「骨の間の狭さ」と「圧迫された神経」のせいにされたのでは患者さんがかわいそうです。


そこで、その場で椅子に座ってもらい、座位のまま、手技をしました。

1分間、軽く手技をしただけで、痛みが緩和し、首も左に向けるようになりました。

しびれはその時には無かったのですが、触った首の感触から「MPS」であるのはわかりました。

その後、自分で出来るケアの方法を教えて帰って来ました。

その方はゴルフ練習を再開され、「痛くない」のを不思議に思われていました。

「首の筋肉を鍛える」なんてもってのほかです。

もちろん、お金もいただいていません。

MPSを知って貰えるだけで充分です。


そうそう、「筋膜性疼痛症候群」というより「ファシア性疼痛症候群」の方がぴったりですね。


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コメント頂いた かずくんさんのブログ

by s-onisi-seikotuin | 2015-12-06 23:24 | 治療 | Comments(0)  

ためしてガッテン 筋膜性疼痛症候群

前回の「ためしてガッテン」のテーマは 「がんこな肩こり」を治す でした。

「肩こり」がテーマということが私にとっては気にいりませんが

肩や首のコリの原因に「筋膜=ファシア」が上がってきたことに一定の評価をしたいと思います。
 
「筋膜」という表現は、単純に「筋肉を覆っている膜」ととらえてしまいがちなので、誤解されやすいですね。
「筋膜」ではなく、「ファシア・・fascia」という表現が正しいと思います。
私のブログでも紹介している「ファシア」のことです。

浅層ファシアは、皮膚の下の体を脂肪層とともに覆っている層。
その奥に深層ファシアがボディースーツのように全身を覆っていて、軟部組織、筋肉、腱、血管、神経、骨、内臓までを複雑につながっていきます

筋肉の膜と筋肉の膜の間だけではなく、浅層ファシアと深層ファシアの間に水分の少なくなっているような場所(すべりが悪くなっている場所)に問題があり、痛みの原因になると言われています。

番組では「筋膜のシワ」と表現されていましたが、一般の視聴者に対してわかりやすく言ったもので正確な表現ではありません。

②MPS研究会の会長である木村先生も出演され、生理食塩水の注射による治療をされていました。
 
エコー(超音波画像)を患者さんに見せながら、ファシアの重積した場所に生理食塩水を入れます。
同時に、ファシアが水分によってばらけ、痛みが消えることを確認できるという治療
です。
 
エビデンスはこれからのことでしょうが、これによって「痛み」や「可動域」が直後に変化するのは画期的なことだと思います。

前回ご紹介したファシアの治療に有効な「ミオラブ」や、エコーと鍼による治療なども紹介されていました。

「ファシアに対する治療の可視化」が進めば、現在の「ターゲットの間違った治療」の見直しが行われていくかもしれません。
「患者さんの利益」を考えたらそれでいいと思います。
現状、どれだけ患者さんが不利益をこうむっているかを、現場で毎日のように見ている私としては、その日が一日も早く訪れる事を祈っています。
 
③竹井先生の手技について
 
「生理食塩水の注射」や「鍼」による治療だけではなく、「手技」による施術もファシアに対して非常に効果があります。

「注射が苦手」「鍼が苦手」という患者さんも大勢いらっしゃる事だと思います。

番組でも竹井先生の「筋膜リリース」の手技が、エコーで可視化されていました。

手技でもファシアにアプローチできるのです。
 
従来からある「指圧」等を少しアレンジした手技、または、竹井先生のやられていた「筋膜リリース」以外の手技でもファシアの重積した部分を変化させることは可能です。
 
それは、毎日のように筋膜性疼痛症候群(MPS)に対する施術をやっていて、私自身が実感しています。

手技に「微弱電流・・」や「EMS・・ハイチャージ」等の「物療器」を加えることで、さらなる効果(鎮痛や痛みの戻りを減らす事)も可能です。

 
いつも言うことですが、いろんな治療法があっていいと思います。

治療法を選ぶのは「患者さん」だからです。

しかし、最も大切なのは、「ファシア」をターゲットにしたベースの考え方だと思います。

また、「体がゆがんでいるから痛む」とよく治療家は言いますが、「体のゆがみ」と「痛み」はイコールではありません。

「体のゆがみを取ることを優先する治療」ではなく

「痛みを取りつつ、ゆがみも矯正していく治療」をしてくれる治療家、治療所が増えること

が、患者さんにとっての最大の利益になると思います。

いろんなご意見があろうかと思いますが、
一人の治療家として感想を述べさせていただきました。

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by s-onisi-seikotuin | 2015-09-12 22:56 | 治療 | Comments(0)  

鈴鹿8耐 ハイチャージでサポート!

今日、おおにし整骨院に来院される、バイクレーサー寺本幸司さんが毎年恒例の鈴鹿8時間耐久レースに出場されました。

その寺本さんのお誘いで、Team Tras 135HP BMWチームのトレーナーとして初参加してきました。

もちろん、疲れた体をミトコンドリアを活性化することで、その場でリフレッシュできる「ハイチャージ」を携えて・・です。
今回も、サンメディカル、森本社長の同行と、ご協力あっての企画です。
森本社長、有り難うございました!
 
今年は特別ゲストにキアヌ・リーブスも登場し、日本で最高のバイクレースを盛り上げていました。

真夏の8時間耐久レースは非常に過酷です。

8時間を3人のライダーが40分~50分ごとに交代しレースをしていきます。

真夏のレース場で、レーシングスーツを着て、時速270㎞オーバーの世界で戦う というだけで常人では想像出来ないような精神と肉体の疲労、ストレスが生じます。

交代の度にプールにつかって、体を冷やしたり、休息の時間はあるにせよ、回数を重ねるごとに体力、気力は消耗していきます。
レースで興奮した体や神経を一時ではあっても休めることをしないと、最後まで最高のパフォーマンスを発揮することは出来ません。

私に出来るサポートは、体力と気力の疲労をその場でとっていく作業で、

ハイチャージを全身に通電しながら、疲労感や異常感のある部位、そこに関連する部位を考えて、手技をしていきました。



3人のレーサーを3回ずつリフレッシュの施術をしていきましたが、最初は体幹から脚にかけての疲労感が強かったのが、レースを重ねるごとにレースマシンやすさまじいGを支える前腕から肩にかけての疲労に変化していきます。
暴れるタイヤの挙動の制御や270㎞オーバーで走行時に、空気の壁に耐えることで次第に前腕から上半身への負担が増えるためでしょう。

ちなみに、この怪物マシンの加速スピードはジェット戦闘機の離陸時の加速スピードを上回るそうです。

ほとんどの時間を選手の控え室で過ごしたため、あまりレースそのものを見ることは少なかったのですが、休憩時間に見たレースの迫力には驚きました!

結果はチームとしては残念だったそうですが、見事に完走されました。
今日は本当に良い経験をさせてもらったと感謝しています。

寺本幸司選手、児玉選手、ペドロ選手をはじめ、チームに携わった方々にお礼申し上げます!

追伸

次の日に来院された寺本選手に感想を伺いましたが、「体が疲れてなくて、頭がクリアな感じでレースできた」と言っておられました。

これこそ、手技とハイチャージで出来る最高のリフレッシュだと思います。

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by s-onisi-seikotuin | 2015-07-27 00:08 | 治療 | Comments(2)  

浅層ファシア

ファシアについては

イギリス在住の倉野先生が、ご自身のブログ(鍼灸マッサージ師のためのファシア考察)で深く、専門的に解説されています・・・という話を前回の締めくくりでお話しました。

鍼灸マッサージ師のためのファシア考察


前回と今回のブログで
Gil Hedley先生の「インテグラル・アナトミー」シリーズ「皮膚と浅層ファシア」のパート1、パート2の字幕を編集されています。
字幕編集には、かなりの時間と労力を費やされているようで本当に頭が下がります。

内容については「治療家限定」だと思いますので、注意して見て下さい!

パート1

パート2

私たち「筋骨格系」の治療家が普段、施術対象として扱っている部分の多くは、この浅層ファシアではないかという事を思い知らされる動画です。

縁あって、倉野先生のブログを知り、また縁あってガチンコ勉強会では2度目の再会も果たせました。

ファシアを知らなかったら、施術の謎にぶち当たって今も「迷走」していたかも知れません。
まだまだ、「人間の身体の奥深さ」を知るにつれ、謎は謎として残りますが、ある程度の方向は示されたと感じています。

また、最近のMPS研究会で、数多くの治療法が発見される事にも驚かされます。

こういう絶え間ない、「コツコツした努力や発見」の積み重ねが、よりよい治療法を生み出していくのだと思います。

いつも言いますが、色々な治療法があっていいと思います。

それが、「自分の実力でできる範囲内について」だと言うことも頭にいれて置く必要があります。

自分の知識、経験、実力の範囲を越えてまで患者さんを診ることは良くないと思います。

だから、いつも自分の知識、経験、実力の向上を積み重ねていくことが大切です。


ただ・・・患者さんに症状を説明する時に

「ファシアが・・・」という言葉が 一刻もはやく普通に使えるようになることを切に願っています。

まだまだ先でしょうけどね。

MPS研究会へ
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MPS研Myorub概論
Fascia research 日本語字幕版

by s-onisi-seikotuin | 2015-06-14 20:05 | 治療 | Comments(0)  

ファシア内でのゲルのゾル化の考察

GWはゴルフの練習のしすぎで、動くとあちこちが痛みます。

そして、夜は「ファシア内にあるエコーで映る白い部分の解放」について勉強でした。

ゲルのゾル化と手技療法等の効果について
・・・流動性のある状態「ゾル」 固体化した「ゲル」

ファシア内にあるエコーで映る白い部分はゲル状になった組織と考えられます。
皮膚上から触って少し堅くなった部分です。

ある本からの抜粋を交えてですが・・・

ファシアは主にコラーゲン組織からなる組織で、基質となる物質の中に繊維が並んでいる。
基質の大部分は、半液状ゲルで構成されている。
コラーゲン組織は形のある物質であり、変化しにくい。
したがってファシアの速やかな可塑性には基質となる物質の関与があると考えられる。


ゲル状になった組織は「保存的排泄」・・・体外へ排出されるべき物質が体内に残ること・・・が起こり、ファシア内での流動性が減少し、「痛み」や「他の組織への動きの連動性の悪化」などが起こるのではないかと推察出来ます。

ここに皮膚上から手技による圧力をかけること等(その他の治療も含む)で「ゲルのゾル化」が起こり組織に変化が起こります。

結合組織中のゲルが有害物質(発痛物質等)を取り込む過程には二つあり、

①力学的プロセス(線維の間の細い溝に入り込む)

②電気的プロセス(ゲルの表面は強い陰極に帯電している)

この二つの要素によってゲル化した組織が変化しにくくなっていると考えられます。


①に対しては→ファシアに圧力が加わることで取り込まれていた物質が放出され、間質液中に流れ、リンパや血液によって運ばれ、体外へと排出される。
②に対しては→ファシアに圧力がかかることで圧電気と流動電位が生じ、周囲の細胞が刺激される。

となっています。

すなわち、組織へのストレスや不使用、あるいは運動不足によってゲル状基質が脱水状態になり、収縮や硬直を引き起こしても、圧力を加えることによって組織をゾル化、水分を取り戻すことができる。
・・・ということです。
(結合組織のゲル状基質は、電気や熱などのエネルギーによってもゾル化する。
圧力の加わった部位では、間質液とゲル状基質が流動化する


また、電気的プロセスを考えると、電気治療もゾルのゲル化に関わっているでしょう。

そして・・・
組織に加えた圧力を解放すると、組織は再びゲル化するがその間に組織中の水分やエネルギー伝導度、可動性に変化が起きる。
組織の基質にはより多くの空洞が出来て、栄養素、酸素、老廃物、酵素などが自由に通過出来るようになる。→「代謝性再生」に必要な物質も組織に入りやすくなる

・・・等がファシア内で起こり、手技、電気治療、生食注射、鍼灸などの治療で症状の改善がみられると考えられます。

また、ファシアの連続性を考えると痛みの出ている局所治療だけでなく、ファシアの流れを考えた関連する場所の治療も大切だと思います。

ファシアについては・・・

イギリス在住の倉野先生が、ご自身のブログ(鍼灸マッサージ師のためのファシア考察)で「ファシア」をもっと深く、専門的に解説されていますので、詳しく知りたい方はそちらで勉強してみて下さい。
鍼灸マッサージ師のためのファシア考察

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by s-onisi-seikotuin | 2015-05-06 20:16 | 治療 | Comments(0)