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声が届くまで言い続けます❗

別の症状で来られた患者さんが、4年ほど前に両手のしびれがあり(頸部そのほかの痛みもなく)、「頸部ヘルニア」の診断を受けられました。

今は手のしびれも収まっていますが、患者さんの頭には「頸部ヘルニア」の言葉が強く残っているようです。

そんな折、先日、テレビで「頸部ヘルニア手術の名医」を紹介する番組があり、その名医のいる病院を受診されました。
例によって、MRIの画像診断によって「重症」と診断され、「このままでは将来は動けなくなる」と言われたそうです。
・・・で、手術をしてくれるのかと問うと、5年待ちだとか・・・

将来、動けなくなるほどの重篤な症状であれば、緊急手術でしょ?
でも、今はしびれも痛みも筋力低下もないということで5年後に来てくれ・・ということなんでしょうか?
患者さんは、いつか動けなくなるかもしれない「恐怖」と「湿布」だけをお土産に帰ってこられたということです。

確かに、神経を圧迫して起こる「頸部ヘルニア」も「腰部ヘルニア」も存在します。
緊急に手術を受けなければいけない患者さんもおられるでしょう。
でも、今は何の症状もない患者さんに「恐怖」だけを植え付ける物言いと診断をするのは本当に「名医」なんでしょうか?

また、「手のしびれ」はイコール「頸部の神経圧迫」からだけですか?
MRIでヘルニアが見つかったから?
頸部ヘルニア、腰部ヘルニアがあっても、症状にでない方が非常に多いのは、最近ではよく知られてきています。

実際には、手の使い過ぎによる前腕伸筋、屈筋や、まれに神経ファシアからのMPS(筋膜性疼痛症候群)だったり、手根管症候群(これもMPSの確率が高いのですが・・・)、頸部筋からの放散によるものである場合がほとんどです。
しつこいですが、「頸部ヘルニア」の可能性が0%だとは言いません。

診察時間がないのはわかりますが、MRIを撮る前に、撮ってからでも、実際に患者さんの体を触ってみて、鑑別診断をするということも必要だと思います。

例えば、「足の捻挫」「膝の痛み」などでも同じです。
レントゲンも必要でしょうが、実際に患者さんの足を触り、捻挫の状態を確認し、関節のロッキングやズレがあれば、戻してあげれば、早期に治る症状も非常に多いのです。

これが、現在の「筋骨格系症状」の診断、治療に欠けている重大な問題だと思います。

大切なのは「見立て」

by s-onisi-seikotuin | 2018-05-19 23:22 | 治療 | Comments(0)